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- 2025年4月28日(月)
アバルトのLED化作業について
今日は変わったネタを紹介します。
弊社管理車であるアバルトですが、少々年式が経っているという事ですが、非常にキビキビと走行ができ、最近はAT車しか乗ったことがなかった弊社Yも大昔に普通に乗っていたマニュアルミッション車を思い出すような斬新なお車であります。
それだけ走り心をくすぐる車という事です。
こんな車です。
せっかくきびきびと気持ちよく走るので、雰囲気も目新しくしたいなあという事で、LED化を考えました。
まずは、室内
1.フロントのルームランプ
Before
42㎜舟形タイプの5W電球を使用していました。
After
見違えるように目新しくなりました。
2.ラゲージスペース
Before
T10 5Wの電球です。 実はここについていることに気が付かないくらいでした。
After
なんという事でしょう! 非常にきれいに明るく照射してくれました。
この時点で、調子づいてしまったので、次はリアのライセンスランプをやりたいなあと思った次第
ネットを見ると、皆さん玉切れ警告灯が付くとの事で、ちょっと調査開始
ライセンスランプには、36㎜の船形5W電球が左右についております。
試しに片方のみ交換しました。
やはり目新しく見えるが、警告表示が出ました。
しかし、ライセンスランプの警告のみで、右側と表示していない。
なんかおかしい……
実は、弊社のLEDは回路から考えての自社開発商品でありますので、このLEDが何Wかをもちろん理解
1個約1Wで設計しています。
おおよその車は、1Wの消費電力がないと玉切れ警告がでるので、1Wで設計しました。
今回のアバルトは、なんと1.2Wで弾切れ警告表示が消えました。
これは、LED基板を装着後に更に負荷を増やしての実験で導きました。
従って、左右共に1.2Wの消費電力回路で作成
なんと、更に弾切れ警告発生!
リアゲートの内張をはがして、車両の配線を確認
なんと、左右1つのコネクタしかなく、ライセンス灯はパラレル(並列)に接続されていること判明
なので、最初の1W仕様で警告表示が出た時に、右ライセンスランプと出なかった理由が判明
左右両方を5+5Wの10Wで電流監視をしています。
■結果
片方玉切れ:5Wになり、警告表示出る 片方オリジナルLED1W品交換:警告出る
片方LEDを1.2Wの負荷で問題なし
つまり、合計6WでNGで、6.2W以上で問題なしという事。
■対策案
LED基板を1W負荷で作成 5Wの負荷を更に増加させることで問題がなくなる
しかも、今後もしLED基板が壊れても警告表示が出る
5Wの負荷を計算
消費電力(W)= V²/Rで求められる。
V=12Vで計算すると
5W=144/R R=144/5となり、28.8オームとなります。
抵抗は一般的に代表的な値が決まっていますので、今回は39オームをチョイス
しかし、12Vラインに39オームの抵抗をつけるととんでもない発熱量です。
放熱に有効なメタルクラッド抵抗をチョイスし、5Wに対し10Wの許容品にしました。
ディレーティング(余裕度)は50%
あとは、確実に放熱させるために、車両ボディに密着させての放熱を実施
メタルクラッド抵抗
車のハーネスに割り込ませて、しっかり放熱させるように固定
取り付け後の写真
まずはBefore(電球)
After(ちょっと周囲が明るめ)
After(真っ暗)
如何でしょうか?
ふとした思い込みで始めた内容ですが結局かなり時間がかかりましたが、対応できて良かったです。
・この車の玉切れ警告の電流感度を調査
・LED基板の負荷条件を再計算
・実際の基礎調査条件に合わせた対策入れ込み
このような内容です。
通常ベンツなどは左右独立で玉切れを監視していますが、このお車は左右同時で見ているという変わった内容でしたので、メタルクラッドで対応するしかなかったわけです。
同じ車をお乗りの皆様の参考にしていただければと思います。
3Pコネクタハーネスですが、1-3pin間にメタルクラッド抵抗をかませてくださいね。
真ん中はゲートオープン用スイッチの回路です。
時間があれば、ルームランプに連動するフロント足元ライトでも新規増設したいなあと次の工作を勘案中
ちなみにこのお車は販売をしておりますので、興味のある方はご連絡ください。走行6.7万キロ
セカンドカーにピッタリなお値段で販売中です。
弊社Yがきれいにクリーニングを行いました。
以上、長文失礼しました。